2022年5月2日、新工場建設予定地の隣接地にて靴下の原料となる綿花の栽培をスタートします。
種から綿花を育て、綿を収穫し、糸を作り、靴下を編む。
綿花栽培が盛んであった大和高田ならではの新しい試みです。
靴下製造メーカーの「三笠」(みかさ・神奈川県横浜市 代表 甘利 茂伸)は2024年に完成予定の奈良県大和高田市の新工場隣接地で綿糸の原料となる綿花の栽培を始めます。
分業が主流のアパレル産業において、製品メーカーが原料の開発を行う事は非常に稀で、試験的ではありますが自社栽培の綿花を原料に、製品づくりを行う試みがスタートします。
■新工場建設の背景
「三笠」は2011年から国内生産の拠点として奈良県葛城市の工場で靴下の製造を始めました。1962年に横浜市で創業した弊社ですが、創業者の母方の実家が奈良県広陵町の靴下メーカーであったことから当地への思いも強く、靴下生産量が全国随一の当地で生産拠点を構えることとなり、地域産業の活性化、技術者の育成を目的に掲げ、新工場設立に至った次第です。
■綿花栽培に至った経緯
新工場にはいくつかの使命があります。前述の地域活性化のみならず、この地で生まれた子供たちに地元愛を育んでもらいという思いがあります。そこで、製造過程の最も川上にある農業に着目しました。
靴下の元となる綿花(糸になる前)を栽培し、一気通貫で靴下を製造する、すべての糸を賄えるには広大な綿花農場が必要ですので、生産される靴下のごく一部にはなりますが、最初の一歩を踏み出すことが重要だと考えています。農業の活性化とまではいかないものの、製造メーカーである私たちが栽培に係ることは当社が目指す持続可能な産業活性化に沿うものと思っています。
■新工場で生産される製品
今後開発されるいくつかの製品に栽培された綿花から作られた糸を使用する予定です。紡績においては地域の糸商の協力を得ることができました。近い将来、奈良県内で素材から編み上げまでのすべてを賄える靴下が発売されます。地域で販売すれば流通に関わる輸送費、エネルギー消費を抑えることもでき、環境負荷の低い製品が出来上がります。
また、これまで開発、販売してきた製品に自社栽培の綿花を編み込んだ製品など、アップデイト、リニューアルをしながら、新たなビジネスモデルの開発も進めています。
■種まき祭の概要
5月2日に綿花畑で初の種まき祭を執り行います。橿原神宮より宮司さんをお招きし、作業の安全を祈願していただきます。収穫時には地域の方々にも参加していただき、「地元で採れた綿花で靴下を編んでいる会社が近所にある」ということを認知していただきたいと考えております。
栽培にはいくつかの過程がありますので、社会科見学や綿を摘む体験など、地域の子供たちに産業に関心を持ってもらいたいと思います。
■企業紹介
株式会社 三笠
代表取締役社長 甘利 茂伸
〒234-0055 神奈川県横浜市港南区日野南3-2-71
フリーダイヤル:0120-709-240
■取材問い合わせ先
広陵高田ビジネスサポートセンターココビズ 小杉 もしくは三笠下記担当者までご一報ください
株式会社三笠 広陵高田ビジネスサポートセンターココビズ
甘利 勇祐 E-mail: y.amari@kk-mikasa.co.jp 小杉 一人
〒234-0055 横浜市港南区日野南3-2-71 kosugi.koco-biz@nariwai-koryo-nara.or.jp
TEL:045-831-7011 FAX:045-832-0643